君に届くな

好きだけど届くな それが幸せ

祭の時代が終わった日

2021年4月30日、祭nine.が解散する。

 

祭nine.とは2017年デビューのBOYS AND MENの弟分グループである。BOYS AND MEN研究生というジャニーズJrのような位置付けの子たちが集まり結成されたグループで、7人組としてスタートした。活動する中でそれぞれの形のエンターテイメントを追求したり色々あったりして現在は4人組となった。グループを離れたメンバーを間近で見ていたのもあったのだろう、現メンバー2人も卒業を申し出て、残りの2人で続ける選択肢、新メンバー入れる選択肢もあったものの、大好きな祭nine.の形のままでということで解散になったようだ。前向きに、全力で駆け抜けた彼ららしい結末だなと思う。

K-POPが好きな野々田奏さんは韓国で活動をするためのオーディションに挑戦*1、東京出身の横山統威さんは芸能活動の拠点を生まれ育った東京に移し*2、一方で祭nine.として最後まで活動を続けたいと願っていた寺坂頼我さんは事務所に残り引き続き俳優活動を*3、神田陸人さんは強くグループ存続を願っていたものの今後について「話し合いを重ねるうちに心の糸が切れてしまった」のだそうだ。*4彼らより少し年上のお姉さんとして、彼らの年齢は自分の夢を追いかけることができるラストチャンスということも痛いほどわかるし、もちろんグループを大切にしたい気持ちもよくわかるし、誰が悪い訳でもないのが切ない。グループを守れなくてごめんなさいと謝るメンバーもいたが、むしろこれは新たなスタートなのではないかと思う。もちろんすごく寂しいけれど。


ところでわたしの推しは寺坂頼我さんである。当時別のアイドルグループやタレントを推していたわたしが推し活に疲れ、知人におすすめグループを聞いたところ紹介してもらったのが祭nine.だった。デビューCDリリースイベントでは誰一人顔と名前も、もはや曲もわからなかったのだが、踊りが美しくダイナミックな彼の接触に行ってみることにした。「今日初めてきたんですが、頼我くんのアピールポイントはなんですか?」と聞いてみると、「ありがとう!絶対幸せにします!」とキラキラの笑顔で言い切ったのを見てこの人について行こうと思った。(ちなみに神田陸人さんにも同じ質問をしたところ、猫が好きなところですと答えてくれた。かわいい。)

現実生活で悩んでいる時にも彼なりの答えで救ってくれたし、大きな会場でライブをやるようになってもファンを想う気持ちは変わらないのだなと感じさせてくれるようなパフォーマンスで、本当に大好きだった。わたしが渡豪したことでイベントからは自然と遠のいてしまったが、新譜が出ると必ずチェックしていた。

ヒーローになりたいと話していた彼は、ウルトラマントリガーの主演が決まりマナカケンゴとして夢を叶えた。有言実行する姿は本当にかっこいいと思う。

祭nine.のリーダーとして、持ち前の明るさと笑顔と見事なパフォーマンスでメンバーを引っ張っていく寺坂頼我さんが本当に大好きだった。歌って踊るアイドルとしての彼が好きなので俳優としての彼を応援できるか不安に感じるときもあったが、それでも応援していた過去は変わらないしマナカケンゴを見ていると新たな道に進んだとしても彼ならきらきら輝いて飛躍するのだろうと思う。

 

デビューから解散までを見届けたグループというのは長いオタク人生の中で初めてなので、正直今でも複雑な心境ではあるが、彼らの新たな人生に幸あらんことを祈っている。5年間、幸せな時間を本当にありがとう!